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名古屋市中村区, 愛知県, Japan
名古屋市中村区在住。情報・通信関連企業に現在勤める。初等・中等教育機関様、高等教育機関様に対して営業させていただいております。将来を担う全世界の学生にIT技術を用いた環境を提供したいと思います。世界における子供たちの機会均等を実現したいと考えています。 合わせて名古屋市中村区情報を発信していきたいと思います。

世界の自然-Real Nature

世界の自然-Real Nature
自然を眺める時間も必要ですねっ^^v

2009年11月24日火曜日

デフレ

大量消費社会は、消費し、捨てるスクラップアンドビルドの社会と感じる。大量消費が正であり、スクラップされたゴミを再利用するリサイクルシステム自体が大きなマーケットを作る時代になる。消費=正 という社会は続くと思う。世界的に範囲を広げ、弱者を巻き込み、一部の勝者を作る。そういう社会が当面続く気がする。日本経済は、デフレが起こった。

無駄な欲望を捨て生きることも、また一つの生き方と思う。
無駄のない動作、最短距離で、無駄のない建築物でも、数学・物理学シンプルな方程式は美しく感じる。武道でも、作動でも、建築でも、科学でも美しく・強いものは無駄がないと思える。
最短距離、無駄のない動き、無駄のない造り、シンプルな方程式。

欲は増大し続ける。自分だけよければよいという発想を捨て、少し欲望を捨ててみるのも良いかもしれない。無駄のない消費が良い社会になるような気がする。

2009年11月17日火曜日

日本型経営とメガコンペティションそして教育に必要なもの

世界大競争時代。収入格差は広がると思われます。今こそ、日本型経営が必要な時代に成ると思います。ICT技術が発達、国際化が進んでいく状況の中で、生き残るためには経営者が社員を思いやり、社員が、経営者に忠義を尽くす会社ではないかと思います。大切なのは経営者。派遣切り、リストラは、愚の骨頂だと思います。それならば全員の給与を下げて、今は我慢してくれ、そしていいときに返す。そういった経営者・社員が、今後必要になってくるのではないかと思います。経営層・社員が一丸となって目標に向かって進む。その目標が義にかなっている会社。

2009年11月15日日曜日

高校教育の無償化について考えて見る

教育という観点から高校無償化を考えてみました。
義務教育に対する認識が間違っているかもしれません。自由・平等など夫々の主義があると思いますが、私の主義はそのつど自分自身の正義に照らし合せ考えるため一定のイデオロギーは御座いませんのでご承知ください。


まず、義務教育に関する認識です。
義務教育とは、戦前なく、戦前教育の尋常小学校は有償です。 戦後、全てがスクラップアンドビルドされ義務教育が出てきましたと認識しています。 私は、戦前教育が悪いという事も良いということも現時点では結論出ておりませんが、制度としてよい面・悪い面は共にあるという認識です。

義務教育という制度は、戦後の状況を想像すると、必須であったと考えます。理由は、給食により最低限必要な栄養を取れるからです。そのため小学校6年間・中学校3年間の義務教育は、明確に意味であったと考えています。高等学校を卒業すると16歳になり働く事が可能です。高等学校を卒業し、社会生活を最低限行うため、小学校で読み・書き・そろばんが出来るようになり、中学校では、すこし専門的知識を学べます。

最低限必要な栄養を取れる。社会生活を営むにあたり最低限の教育が出来る。この2点が義務教育の目的であり、セーフティーネットであると理解します。

北欧諸国のように、教育費がほぼかからない、年いっても安心して暮らせる国はあります。スウェーデンを目指せるか?
人口ピラミッドが違います。当然、税金負担が多いわけです。それを国として目指せるか?その要件は、人口の逆ピラミッド構造を変えていかなくてはいけないわけです。50年後には、1.何人かで1人の高齢者を抱えます。これは国家の大問題です。とまた、人口問題に入ってしまいました。

高校無償化は、4501億円です。義務教育のためにこのお金を投じるわけです。お金があるにも関わらず、給食費を支払わない親。
義務教育を履き違えていると思います。小学校・中学校の義務教育は、セーフティーネットです。

格差社会すすんでいますが、日本は世界的にみてましなほうです。
一例として、各国の長者番付/各国のGDPを計算して比較すると、だいたい、格差社会は分かります。
中学3年生は、15才。大人ではないですが、自分の頭で物事を考えれる年齢ではないでしょうか。 小学校・中学校の義務教育は、セーフティーネットであり、問題は、格差社会への対応と理解します。小泉政権により格差が進んでおり、現政権によりそれを戻そうとしている。なぜなら母体が連合だからです。ただ、世界大競争下の現在、日本だけが中流ではいられない経済状況がある。その中で生きていく力が必要な気がします。 正しい情報を入手し、整理・分析・計画し、それを実行する力。全て、先生に教えてもらえるものではありません。自分から学びに行く力があれば、学校の先生ではなくても、心の師を見つけることが可能です。
国に甘え倒すのでなく、16才の高校1年生までに、自分で学んでいく力、生きていく力をつけていく事の方がよっぽど大切かと思います。その意味で、武道が義務教育に入る事は個人的に良いことだと思っています。

2009年11月12日木曜日

アングロサクソンと日本の成功の法則?

右系の某会合に参加。

アングロサクソン文化と日本文化の成功の法則は異なる。

アングロサクソン成功 = 計画立案力 × 実行力

日本成功 = 計画立案力 × 実行力 + 礼儀 + 根回し力

礼儀と根回し力が異なるようです。

同感です。

スクラップアンドビルドを基本とする文化と、長い歴史をもつ日本文化。

礼を尽くし義を貫くこと。そして、夫々の立場を慮り、相手の立場を考える日本文化の違いがあると思います。

アメリカは、競争、打ち負かす、スクラップアンドビルドの文化。日本は、相手を思いやる、強調、積み上げの文化だと理解します。

占いによると、私は、11月は、目上の方々の話をよく聞く必要があるという事です。

2009年11月8日日曜日

カトリックにおける人格形成プロセス-マルコによる福音-

 今日は日曜日。嫁と教会へ行く日です。朝から教会に行ってきました。嫁を理解するため、ヨーロッパ含むカトリック教の文化を勉強するため、1週間の自分の反省をするため、教会にここ1ヶ月一緒にいっています。カトリックに関して、興味があることは、教会システムです。カトリック信者は、毎週、地域の教会に通っています。

キリスト教の前提は、人は、罪を犯すという性悪説から入っています。面白いと思うのは、人間は罪を犯す存在でありながらも、教会に毎週、懺悔し許しを請うことです。人は、現実社会を生きていく上で、過ちを犯す。しかし、カトリックでは、教会に毎週通い、神へ懺悔し、神に許しをを請います。つまり、カトリックとは、帰納法的な展開をし、仮説・検証プロセスを繰り返す事により人間形成を行うシステムだと理解しています。これがキリスト教が現在でも行き続ける最大の理由かと考えています。

仮説とは、人間とはこういった生き方であるべき(聖書と福音)というのががあります。検証とは、現実の社会の中で生活し、間違いを起こします。そして、間違いを毎週、日曜日に通う教会で、懺悔し、心新たに1週間をすごします。毎週、このサイクルを通じる事で、人間形成を行っています。

カトリック的生き方の人間形成プロセスを日本人は、学ぶべき事があるのではないかと考えます。日本人に、宗教は?と質問した場合、多くは、仏教を挙げる場合が多いかと思いますが、本当に信仰しているかといえばそうではないと理解しています。例えば、親が浄土宗だからとか、そのような理由で、仏教を信仰している人は殆どではないのではないでしょうか。

世界を見て、日本ほど、無信仰な、そして人工的に作り上げられた国家はない(社会主義国を除く)のではないかと思います。経済面では、資本主義経済化が発達してきています。一方、歴史・宗教・文化面では、戦後スクラップされ、そして、歴史・宗教・文化がスクラップされ、資本主義経済がビルドされ、人工的に拝金主義化させられた気がしますが。。
(*ご参考:スクラップ・ビルドは、経営用語です。人工的に全てを変えてしまうつもりの・・・)

全て否定するわけではありません。生活する上で必要な欲求があり、「拝金主義」は、完全否定ではないです。しかし、「金」=「要望・欲求」を満たすものと考えた場合、金を稼げば稼ぐほど、人間の欲が激しくなり、そして、競争が激化します。

資本主義経済が高度化すればするほど、貧欲に「欲求」を満たす世界が求められます。ワールドワイドが伴った場合を想定すれば・・・倫理観が崩壊した中で、欲求が全て満たされる世界を想像するとどうなるでしょうか。私は少し怖い社会ではないかと危惧しています。

本日、教会での福音は、「金」及び、「生き方」に関してのお説教で、マルコの福音書からです。キリスト教の伝道師パウロが、福音書の中で自身の存在として描いている「マルコ」の福音書です。(福音書とは、キリストにより啓示された神の救いの教えを意味します。)内容は、お賽銭に関するテーマです。内容に関しては、以下の通り。



左記内容を要約すると、金持が予算の中からある程度の賽銭を入れた。貧乏な人が金額は少ないが全財産を賽銭に入れた。そして、その状況をイエスが見ていて、貧乏な人が、最も多くの賽銭を入れたという事を書いています。

この福音の意味は、全ての金銭・財産を全て、神に投げ捨てた貧乏は、人生の全てを神に全てを委ねるという事を意味しています。

「神に全てを委ねる」という表現は、ソクラテス流にいえば「より善く生きる」、日本流にいえば、「武士道」を体言化するように生きようとするでしょうか。。

要は、自分自身の欲求を満たすための「金」以外に、心安らかになれる「愛」があるのではないかと。

現実の資本主義経済下、「金」は必要です。生活するためにもちろん必要になります。しかし、「金」ばかり求めていると、本当に大切な物が見えなくなるという福音だと認識します。







私自身、いろいろと問題があり、この福音に記載される貧しいやもめの状態になりましたが、今、お金が無くとも大切な物が見えてきた気がしています。

カトリックは、日本文化にそぐわない点があるかと理解します。しかし、カトリックの「教会システム」と同様の人間教育・倫理観に関して、仮設・検証プロセスを含む教育を組み入れる必要があるのではないかと感じます。システムとして、「場」の提供、「機会」の提供、「内容」の提供が必要でありかと考えています。日本では、この実現の主体が、良心のある地域に密着した、非政府組織(NGO)ヒントになるのかなと考えます。

2009年11月6日金曜日

クラウドコンピューティングの勝者に関するアンケート

クラウドコンピューティング本格化の様相

本日(=11月6日)の日経新聞より
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091106AT2D0502V05112009.html
NECは、市場増資により1500億円調達を行う様子。この投資は、クラウドコンピューティング事業に投資する。

マイクロソフトでは、CEO スティーブバルマーよりOS・クラウド連携に関する記事が出ている。
95億ドル/年(1ドル90円で、8550億円)をこの連携技術に投資している。
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D0503L%2005112009
音声・手振りなどを使う入力技術を開発。クラウド連携を目指しているという。

クラウド化は、現実レベルで確実に進展している。また、マイクロソフトは、さらに1歩先を見ている。
コンピュータへの入力技術をより人間技術に近づけ、IT利用人口の裾野を広げ、クラウドとの連携まで考えているところが凄い。

開発の投資額の観点では、投資力の差が歴然。規模が大きく異なる。日本のネット企業の勇である楽天は、電子マネー「Edy」の運営会社の子会社化をすることを発表しており、ここ1~2年がクラウドの勝負の年になると考えられる。日本は、日本語文化圏に守られう一方で、主に英語圏を中心とするIT産業の輸出は難しいと思われる。Google、Microsoft、Yahoo!Apple、日本では楽天やNTTグループが夫々の戦略鮮明にしてきている。

投資力・総合力では、マイクロソフトに対して、Googleが正面向かって対抗している。楽天は、日本というマーケットで、付加価値をつけていくのか・・・これまで隠していた技術が明らかになってくる。

2009年11月2日月曜日

クラウドコンピューティングについて考えてみる

マイクロソフト、IBM、NECなどなど最近、クラウドコンピューティング関連をテーマとした記事が日経新聞市場で活発化しています。

オブジェクト指向、ASP、SaaS、PaaSからクラウドコンピューティングへ情報技術の発展・インターネットの発明以降、情報・通信業界では、同様の概念を様々な言葉で表現されてきた。クラウドコンピューティングの本質とはどこにあるのか考えてみたい。

①技術的面:「共有」 IT産業は共有の文化。プログラムの流用から始まり、オブジェクト指向、サービス思考と対象が、プログラムレベルから現在は、ハードウェア、データベース、プログラム、オブジェクトレベル、開発環境レベル、そしてお客様が直接利用するサービスを対象とし共有が進められる。

技術面で競争優位にある企業はどこなのか。Sales Force.comでは、PaaSを以前から訴えており、彼らが提供するツール上でのアプリケーション開発を訴えている。Googleには、Appsの開発環境がある。そして、GoogleとSales.Forceは、提携している。これらはMS及びOracle,SAPへの対抗策として、2社間に戦略上のメリットがあると考えられる。Googleは、MSを見ている。どこまで対抗できるか。クラウドを前提としたプラットホームの構成要素は、PG・DB・PG開発環境・N/W環境・H/W環境に依存すると思われる。
MSはフルラインで対応可能である。Azure,SQL,VB,VC++(.net Frameworkを含む),セキュリティ,仮想化,データセンター,そして、クライアントOS・アプリケーションである。

クラウドコンピューティングの課題は、セキュリティ面である。セキュリティ技術・暗号化技術と、ハッキングやウィルスなどの問題。これは、結局、常に追っかけあいである。(情報量的安全性を追求すれば、平分以上の鍵を利用すればよいのであるが、それなら平分自体の鍵を送る方法で送ればいいというわけの分からない結果になる。)現実的な解は、各企業及び団体は、情報の機密性と、セキュリティ技術の進歩や法整備のリスクを鑑みクラウド対応すべき範囲を限定すると想定される。


②経済面:「経済性」
費用対効果。①の共有の対象が広がる事によりサービス内容対するコストが、自前で情報部門を持ち構築・運営していた場合と比較し、経済性が高まる可能性がある。費用対効果が担保できるクラウドであるなら、①の技術を利用し②の経済性の観点からクラウドは経済性の観点から進んでいくと思われる。

IT業界は、コピーの文化。共有の文化。本来労働集約的であるIT業界は、労働集約を知とし、その成果物であるプログラムを共有化・ライセンス化により進展してきた。共有のレベルを考えていくと、独自構築→パッケージ→クラウドということになるのか。
クラウドとは、サービスレベルまで共有する。そして、最近では、Cloud to Cloudという言葉まで出始めている。コストダウンの成否は、1サービスに対する共有数(=サービス提供数)で単価が、価格決定に大きく影響を及ぼすと考えられる。営業力・提供サービスのレベルが、サービス提供数に影響力を及ぼすと考えられ、規模の経済が影響を及ぼすと考えられる。外資系大手メーカーが、日本文化の適合性をいかに保てるかがポイントになると考えられる。

日本においてのクラウド化を考慮した場合、日本語文化圏となるため英語圏と比較し、日本独自のクラウド化が進む可能性が考えられる。日本内でもメガ・コンペティションになるのは必死だが、日本の商習慣を含め各SI'er・メーカーがどのような戦略で望み、どのような提携戦略を立ててくるのかを見守りたい。


③社会への影響の本質:「形而上学的認識の変化(=存在に対する認識)」
①の共有では、情報技術における共有とは様々な共有がある。クラウドコンピューティングが目指すべきは最終的にはサービスである。具体的には、Sales Force.comが提供するCRMや、会計システム、データ分析など企業の業務に直結する部分まで、各システムのリプレースを迎える企業を中心にエンタープライズマーケットは急速に展開すると考えられる。

存在の問題は、クラウド上の存在とは他者へ存在を与えられ影響を及び、情報を提供しあたえる存在。この影響力があるものが対象になるかと考えら得る。そして、危惧される点は、影響の及ぼし方である。B2B、B2C、C2C含めクラウド上での取引が多くなり、クラウド上の存在である人・企業・官公庁の影響を及ぼす方法を大きく変え、また、影響を及ぼし及ぼされる存在自体も変化する存在が変化してくる可能性がある。

PC、携帯、ロボット、カメラや、家電製品なども人工知能を得る事によりクラウド上の一つの存在になりえる可能性もあり、また、これらの存在が、人・企業・官公庁へ影響を及ぼす可能性も出てくる。

クラウドの出現は、人と人が触れ合うという機会をより一層、減らし人間的な繋がりを希薄なものにしていく可能性がある。
クラウドは、世の中をより便利な社会に変えていくと考えられる。その一方で、人と人との付き合い方、また、セキュリティなど想像できない社会現象を引き起こす気がする。

2009年11月1日日曜日

映画「私の中のあなた」(my sister's keeper)

10月31日「私の中のあなた」を見に行きました。両親と白血病の長女、長男、ドナーの次女。キャメロンディアスが母親役の映画です。近代的なテーマである、「科学時術の進歩(医学)」と「法(権利)」を描いていると同時に、それらを超越する「愛(家族愛)」を感じる映画でした。

「死」を意識したとき、人は、「生」を意識する。死は人間がコントロールできないということ。「死」を意識した「生」とは、「愛」を与え合うこと。最も印象的なシーンは、白血病のケイトが亡くなる直前、母を抱擁する姿であった。

母の白血病ケイトに対する愛、ドナーであるアナの姉に対する愛、そして、ケイトの母・兄弟に対する愛
人智の及ぶ範囲を教えられた、考え深い映画だった。

それにしてもアメリカの作家がこんな作品を書くとは驚きです。
どんな人種でもいろんな考え方の持ち主がいる。偏見の目で見てはいけないと改めて考え直しました。

初等教育機関における情報教育アンケート

 

カトリック教会-バザーの日

初等・中等教育において、情報・ネットワーク革命に対して、どのような付合い方をしていくのかという点について考察してみます。最近、「モンスターペアレント」、「学級崩壊」、「いじめ」などなど様々な問題が出てきています。これらの原因は何でしょうか?

私は、①核家族化②情報機器のネットワーク化が直接的な問題と考えます。(もちろん社会背景の変化が前提としてあります。)情報機器が単体で利用する効率化の時代から、コンピュータ同士が繋がる時代へと変遷してきています。さらに、コンピューターは、ユーザエクスペリエンスを高度化させています。この情報機器を小学生・中学生が使い始めたのは大きな問題と考えます。

例えば、両親・子供2名の一般的な家庭。両親は、教育費・住宅の購入計画・将来の年金対応から両親共働きの家庭とします。姉は中学生、弟は小学生。出生率を考えると1人っ子の場合も多いでしょう。核家族化が進んでおり、東京近郊のベッドタウンに分譲マンションを購入し、祖父母は、他の地域と想定してみます。

朝食は慌しく、家族4人で取り、姉は中学校、弟は小学校に行きます。学校の授業が終わり、PM3時に、弟が先に家に帰ってきます。この頃、姉は受験を前にし、塾通いです。母親・姉は、PM7時に家に着きます。この間、家に一人きりで4時間時間を過ごします。携帯電話・ゲーム・パソコンが家にあります。弟は、情報機器のとりこになります。コンピュータ上のネットワークにはまります。理由は、共同体に属したいという人間の本能的欲求です。

個人は、共同体に属すことにより「個」が生まれます。上記の環境下における「共同体」とは何になるでしょうか?多くの時間、「情報機器で繋がった共同体」と接する事になります。「情報機器で繋がった共同体」とは何であるのか。情報ネットワークにおける「個」もしくは「対象」とは、何であるのか。「個」は、「共同体」に影響を及ぼすことで、「個」が確立していきます。小学生の弟は、「情報機器」を通じて、「共同体」の中で「個」を発揮していきます。ネットワーク上で「共同体」が「個」に及ぼすのは、人間の5感のうち、視覚もしくは聴覚に訴えかける「情報」のみです。小学生低学年は、両親そして血縁関係者そして、共同体から愛され・守られる必要があります。特に、幼少期から小学校低学年までは、「触れ合う感覚」が将来の人生に大きな影響を及ぼします。初等中等教育機関における、情報・ネットワークとの付合い方、そいて地域共同体のあり方を考えてみる必要があるような気がします。

情報・ネットワークの付き合い方については、私が小学校時代に言われたように、テレビは何時間までとか、情報機器は何時間までとかいう事でよいのでしょうか?情報機器の世界は、単に科学技術の範囲から、共同体そして、体験・経験(Wiiやロボット技術など)を含む概念まで膨らんできています。

嫁がカトリック信者であるため毎週、日曜日には教会に行きます。今日は、年に2度あるバザーの日でした。教会は「愛」が約束された場所であり、この中での共同体は、安心できるのではないでしょうか?下記の写真は、カトリック教会のバザーにボーイスカウトが店を出しています。何人かの大人の下で、子供が楽しそうに働いています。私は、カトリック教徒ではありませんが、日本における地域共同体の重要性と、組織化を考えて生きたいと思います。





















科学技術の進歩には、法(権利)及び、新技術の接し方や、倫理の問題が発生してきます。
しかし、最も必要なものは、今も昔変わらない「愛」ではないかと考える今日この頃です。

2009年10月31日土曜日

新聞は何新聞を読まれますか?

日本国の進むべき方向性に関するアンケート

アンケートへのご協力よろしくお願いいたします  <m(_ _)m>

日本の行く末・・・

民主党が勝利し、こども手当て・ダム問題・年金問題・JAL(本質的には企業年金問題)など多くの課題が山積している。民主党が勝利した社会的背景として、小泉政権下の郵政民営化を象徴とした資本主義経済の徹底(=自由の追求)が格差社会を生み出した。当時は、村上ファンドや、ホリエモンそして、六本木ヒルズ族など、資本主義=「金」を中心とした資本主義経済を推進した。神(=悪魔?)の見えざる手が市場調整する。神の手=人間の欲求である。人間の要望を満たすための、競争である。

自由追求の結果として、格差社会を生んだ。規制緩和を進めていたので、競争社会となるのは当然の帰結である。インターネット及びネットワークの技術革新は、ネットワーク化、グローバル化を急速に進めた。需要市場がネットワーク化及びグローバル化した。これに伴い、配送革命及び、決済革命がおきた。これまでの唯物論から、情報及び情報+サービスが結びつく事により、これ自体がオブジェクトとなり得る時代となる。大競争時代における強者は一握りである。幸いにして日本は、日本語圏であるため、他言語圏は、参入障壁がある。しかし、日本語圏内では、一握りの勝者と大半の弱者という構造が出来上がる。

私は、共産主義者ではないが、過去に読んだ事のある、マルクスの「資本論」を思い出す。近代化・国際化の進展を評価した上で、「発達した資本主義社会では、矛盾の拡大により必然的に共産主義革命が発生する」と予言している。連合を母体とする民主党が勝利し、今、マルクスが予測した時代が到来している気がする。資本主義経済が高度に発達し、資本主義経済から高度資本主義経済下の社会主義に移行しつつあると感じる。自民党の支持母体は、経団連をはじめとする経済会。一方、民主党の母体は、連合である。

「富の再配分」「教育・医療の無償化」に民主党は力を入れている。高度資本主義経済下の社会主義が実現し大きな政府が出来る気がする。予算規模も過去最大である。

相反する「自由」と「平等」。資本主義か社会主義か。金か平等か。
共産主義は、権力が集中するリスクを持つ。資本主義経済は、今後格差社会を生む。

最後に提言したいことがある。日本は、資本主義経済では解決できない限界を迎えているように思える。日本は過去、独自の文化・道徳・経済を形成してきた歴史を持つ。列強西欧に、アジア開放を訴え、唯一、戦えた国である。現代日本人はその子孫である。日本語・日本文化・日本の歴史について事実を検証し、自分自身でもう一度、再検証し、自身の家系を辿り、どのような生き方を聞いてみたり日本人の尊厳を取り戻すことが必要だと考える。

アメリカ資本主義経済の究極の姿は、格差社会である。社会主義経済の帰結は全体主義・権威主義である。共通する事は、1部の人間が富・権力を得る構造である。

P.F.ドラッカーが晩年、非営利団体のマネジメントに言及した。ここにヒントがあると考える。変化の時代、資本主義・社会主義で解決できる問題なのか。過去から脈々として流れる日本人としての作法をもう一度見直し、日本人としての尊厳を取り戻す事で、解決策を見出せる気がする。物質、快楽(経験)はお金で購入できる。しかし、本当の幸せとは?幸せは、お金で買えないのではないかと思う。個人が個人含む共同体への愛が、安心できる社会を構築できる基盤なのではないかという直感がある。

私自身、ストレス発散で、快楽におぼれ、本当に大切なものを失いそうになった。
もちろんお金で買えるものではない。今は、お金を使いすぎてお金はないが幸せで生活が出来る。今まで当たり前と思っていた所に幸せがあるかもしれない。ただ、それにしても「金」という悪魔はやっかいものです。悪魔(神?)の手が私の心を揺さぶります。動じない道徳観を身につけないと思う。

2009年10月28日水曜日

情報技術の流れ①-将来を予測する情報処理

10月25日日経新聞に、行き先予測し情報配信という記事がありました。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091025AT1D1700624102009.html
NTTドコモも頑張っているなと感じます。

但し、世界を見渡して見るると、IT業界におけるチャレンジャー企業である「Google」に脅威を感じます。「Google」は、検索キーワード情報、メール情報、Cookie情報、GPS情報を有します。
世界の情報を整理するGoolgeは、これらの情報を使って何が出来るか・・・

上記NTTドコモレベルの話ではないかもしれません。。

急速にPC利用が発達し、PC上での操作情報を用意に取得できます。これにより個人の行動特性・購買特性など、個々のDNA(?)がパターン化出来ることになります。情報取得がいっそう進むことにより、社会科学・心理学の仮設検証が用意になります。これにより演繹法に近い形での予測が出来る世の中になってくのではないか。より一層、未来の不確実性が最小化される世の中になってくるのではないかと感じます。

情報を取得する方法がより一層容易になってくると考えられます。
情報を旨く収集し、分析し、目的に向けての行動に結びつけることができる組織及び個人が勝者となる気がします。

2009年10月27日火曜日

指の骨に日々が入ったかもしれません

今日は、ボクシングジムで2時間練習後、日本拳法の道場にいってきました・・・
疲れました。中指の骨が日々入ったかもしれません。。
年齢も年齢なのであまり無理しちゃだめっすね(T^T)

情報に振り回されない⑥-個人情報と性善説・性悪説

情報技術と法律。技術発展と法律は常に、おっかけあいです。
ドッグイヤーと呼ばれる現在、情報技術の発展が著しい時代はもうしばらく続くと考えられます。
情報技術の発展を法律が追いかける情報の中で、一時的に時間のグレーゾーンが存在します。

このような状況の中で、情報を扱う企業の倫理的な規範が求められます。

一昨日の日経新聞では、NTTドコモが地図情報を利用して自分自身がどこに行くべきなのかという事を知らせてくれる機能が出来たとありました。これは、過去の行動特性から個人がどのような経由で移動するのかをパターン化しておりその情報を提供し経路を選択するというものです。

今後、購買行動・行動特性などITメディアが発達することによりこのような個人情報利用が発達するかと考えます。信頼できるIT企業は、商利用に関するこれらの情報に対して確認を求めてきます。

利用者は、どのような情報を提供し、どのようなサービスを得る事が可能なのか自身の個人情報保護ポリシーに従って判断する事をお勧めします。

それにしても凄い時代になったものです。

2009年10月22日木曜日

コミュニケーション②-量的コミュニケーションにより繋がる

コミュニケーション①では、数学的なグラフ理論に沿った、量的なコミュニケーションについて述べ。ましたグラフ理論に則り量的コミュニケーションについてもう少し述べます。グラフ理論には最短経路問題という問題があります。数学的には、2つのノードを結ぶ最短経路は何かを問う問題です。

(ご参考)
http://www.deqnotes.net/acmicpc/dijkstra/

この理論は、コミュニケーションに置き換えた場合、人と人が「繋がる」ための最短経路になると認識しています。例えば、私が日本の首相に会いたいと思えば、知り合いを数名を介する事で会うことができるということがいえます。但し、この問題の結論は、あくまで数学上の問題です。

大切な事は、質的コミュニケーションと認識しております。次回、コミュニケーション範疇においては、質的コミュニケーションについて言及したいと考えております。

教育と武道②-武士道とキリスト教

 嫁が外国人という事もあり、日曜日にはカトリック教会に行きます。私は、言語は、国を統制する基礎であり、宗教は国を統制する最大の手段と認識します。「愛」、「正義」、「国家」は、ソクラテス・プラトンのギリシア時代以降語られます。

キリスト教の「愛」とは、「アガペー」です。「アガペー」とは、神の人間に対する無償の愛を意味します。「武士道」の著者である新渡戸稲造は、「義」・「勇」・「仁」・「礼」・「誠」・「名誉」・「忠義」を説きました。実はこれらは繋がっています。日本は、国を統制する宗教がありません。ではなにで、統制できたか。実は、武士道だと理解しています。武士道は、武士だけでなく農工商にもこの道徳は並々と伝わっていました。そして新渡戸稲造(5千円札の人物)がキリスト教であった事は非常に興味があります。

まだまだ不勉強なおすぎですが武士道の理解は下記です。これが本当の日本人としての精神ではないのかと考えております。

仁義が中心の考えであり、それを支える人の内面が「勇」「名誉」「誠」ではないかと理解しています。海外に行った際、感じる事は、日本人は礼儀正しく、あまり話をしないと言われます。これは、武士道から脈々と流れる精神だと考えます。話をしない=誠(有限実行もしくは、無限実行)であり、礼を重んじる日本人の道徳観は、名誉に思えることであると感じます。

明治維新以降の教育は、日本人のアイデンティティーであり、初等教育においては、教育についても改めて見直す必要があるのではないかと考えます。

[おすぎの理解]

「義」

-「勇」
-「名誉」
-「誠」
 +
「仁」→日本の愛



「礼」

仁義・礼儀

とりとめなく考えていますが、現状このような認識です。

2009年10月21日水曜日

情報に振り回されない⑤-本当に必要な情報

情報に振り回されない②-パレートの法則について、本当に必要な提案に必要な情報は、全体の情報の20%~30%で全体の70%~80%になると述べました。また、どのような情報になるのかについても言及致しました。最重要な情報は、下記の2つの情報と考えます。

***最重要な情報*********************
1.顧客とは誰なのか?
2.顧客の過去・現在
3.顧客は、本当は何を望んでいるのか?
************************************


1.顧客とは誰なのか?

本当の顧客とは誰でしょう。対峙しているお客様でしょうか?例えば、私は、情報システム担当者とお会いします。それでは、本当に情報システム担当者が顧客になるでしょうか?例えば、企業の会計システムであれば、本当の顧客とは誰でしょうか?例として、東証1部上場企業としましょう。証券取引法により内部統制報告書が財務諸表同様に開示が義務づけられています。この会計システムを利用するには誰が顧客でしょうか?

お金を支払うのは日々接している情報システム担当者の企業です。どのようなシステムを提案すればよいでしょうか?情報システム担当者からRFPが提示されます。果たしてそのRFPに沿った提案でよいのか。私の考えは、顧客が理解していること、そして顧客が理解していないことを理解する必要があると考えます。この場合の顧客は、直接的な顧客は、経営者であり、満足させるべき対象は株主であると考えます。


2.顧客の過去・現在

顧客には過去があり現在があります。過去とは、対象顧客が歩んできた歴史その歴史が現在に繋がっています。現在は、顧客を取り巻く環境です。外部環境を踏まえた上で、内部環境である、営業・マーケティング・工場のライン部門及びスタッフ部門である人事・財務・経営管理部・社長室がどのようになっているのか。外部環境は、新聞やニュースから情報を取得できます。内部環境は、ヒアリングするしかありません。顧客の過去・現在を把握した上で、3.顧客は、本当は何を望んでいるのかを理解できると認識しております。


3.顧客は、本当は何を望んでいるのか?

顧客の過去・現在の情報をヒアリングする事で、顧客の中期目標・中期計画そして短期事業計画(≒予算)を理解する事ができます。これに基づき、接触している担当者は話をします。短期事業計画の何に日もづくのかを客観的データを基に判断します。短期事業計画に紐づかない発言をする場合、差異がある場合その点を徹底的に確認する場合があります。それが個人の目的であるのであれば、上長に対するヒアリングが必要かもしれません。担当者と上長が異なった判断をすることは、様々な理由でよくあることです。


[結論]

情報には、外部環境に関する情報と、内部環境に関する情報に分類されます。今回は主に内部環境に関する情報について記載しておりますが夫々重要な点は下記かと考えます。

・外部環境に関する情報
日経新聞・日経ビジネス・エコノミストもしくは、海外の新聞や雑誌により把握可能です。また、公的機関のHPなどからも情報を取得可能です。

・内部環境に関する情報
今回の本題ですが、人とコミュニケーションすることによって取得できる情報が殆どです。人と会うこと真剣な目で、相手の目を見て話す事。相手を思いやる心を持って接すること。これらの情報取得に必要な条件です。本当の顧客及び、関わる人の立場・役割全てを考慮したうえ判断する必要があると考えます。


2009年10月11日日曜日

コミュニケーション①-量的コミュニケーション

営業の最優先の仕事。それは、コミュニケーションと頭では理解しています。私自身、完全に理解できていないと思っています。一言にコミュニケーションといっても抽象的です。私が人に対峙する際に、最重要と考えている事は、相手を慮る気持ちです。本ブログのURLは、give deeply with liveとしています。常にこの気持ちを忘れないようにという意味を込めこのようなURLとしました。

仕事上、コミュニケーションをとる際に重要視すべきと今私が考えることは下記です。
①顧客・パートナーの本当に実現したい事を把握する。
②社内の人のミッションを把握し適切な役割をお願いする。
③社内の人には、適切なタイミングでお願いをする。

実は、私の苦い経験から上記のような事を考えるようになりました。
組織対組織で仕事をする場合、顧客の本当に実現したい事を実現する、または、それ以上を実現する場合、社内調整が必要となってきます。但し、落とし穴があります。人間が多く関われば関わるほど、コミュニケーションの枝は複雑化します。

N人のプロジェクトメンバーがいた場合、(N-1)!/2のコミュニケーションが出来ます。但し、プロジェクトの構成が、階層構造になっていれば、トップダウンとなりコミュニケーションの枝が激減しますが、顧客と最も接する営業マンが、組織を動かそうと考えた場合には、トップダウンは不可能であり、(N-1)!/2のコミュニケーションを旨くコントロールする必要があります。

例えば、5人のメンバーが絡んでいる場合、4!/2 = 12 のコミュニケーションをコントロールする必要があります。

直接、自分の関わるコミュニケーションは、4人ですが、個々にどのような指示が行き、どのような作業を行っているのかを見ようと思えば、それぞれの枝もしくは、人(グラフ理論でのエッジ)まで見ておく必要があるかと考えています。(階層組織ではないので・・・)

しかもこれは、1事象(イベント)に対して発生するコミュニケーションです。営業がヒアリングしました。これを全てに伝える方法はいろいろとありますが、少なくとも関連する人には必要な情報を伝えるため最大(N-1)!/2の伝え方があります。

目的達成までにM事象発生するのであれば、 最大で、M×(N-1)!/2回のコミュニケーションが必要です。

1回のコミュニケーションにかかる時間をA分とした場合、A×M×(N-1)!/2

[仮説]
顧客への訪問を週に1回(90分)とし、月4回訪問(360分)した場合の仮設で、各変数を設定します。
A=10分
M=10回(1回訪問につき2.5回情報共有)
N=5人

コミュニケーションにかかる時間は、1200分となります。実は、顧客と接する時間の実に、1200/360≒3.3倍が社内コミュニケーションにかかる時間になるのです。また、関連する人が増えれば増えるほどこのコミュニケーションの比率は大変になります。営業はコミュニケーションが最重要と申しましたが、その中でも顧客との時間が最重要です。

[対策]
A(1コミュニケーションにかける時間)を最小化したり、M(顧客とのイベント)を最小化するという考えがあります。しかし、これらは人と人とのコミュニケーションの時間であったり、イベントです。無碍に削ることはできません。最も影響を与える事。それは、Nという変数。つまり関わる人数です。なぜならこれは階乗だからです。10!や、9!を計算してみると分かりますが莫大なコミュニケーションとなります。もちろん最大値として計算していますが。
数式的には、N(関連する社内の人数)を最小化するため、誰がどういう役割で必要なのか、必要なタイミングでの投入するのかを考える必要があります。単純に人を投入すればよいということではなく、顧客への提案に必要な人を適切なタイミングで投入する事が最重要かと考えている今日この頃です。

合わせてプロジェクト発足時の、プロジェクト組織を、階層構造とするのか、グラフ構造とするのか、また、キーマンは誰であるのかを考えることも必要かもしれません。

2009年10月10日土曜日

情報に振り回されない③-プロジェクト商談に必要な情報

顧客への営業提案にあたり必要になる情報があります。提案する物品・サービスの内容により当然必要な情報は異なりますが私の中で、条件に応じて必要となる情報をピックアップしてみました。

[前提事項]
1.営業提案である。(競合がいる。)
2.提案は、物品だけでなくプロジェクト型のソリューションである。

1.営業提案において必須となる情報
孫子の兵法ですが、顧客を知り、敵を知り、己を知ること。これが現代においても適用されると考えています。具体的には、顧客の視点(評価項目)で、敵と己を比較する訳です。比較表という成果物となってきます。

①顧客を知る
・予算
・スケジュール
・目的(Goal)
・顧客要望

②敵を知る
・競合ソリューション
・競合価格
・競合強み
・競合弱み

③己を知る
・自社ソリューション
・自社価格
・自社強み
・自社弱み

2.提案は、物品だけでなくプロジェクト型のソリューションである。

「プロジェクト」とは、「何らかの目的の達成を目指して、一定期間に行われる一回性の活動」と定義されます。ビジネスですので、当然予算項目も必須となります。
プロジェクト型の場合、下記が必要情報です。
・目的
・期間
・予算

提案レベルにおいては、これをお客様が安心できるレベルで、説明する必要があります。
上記を管理(=プロジェクト・マネジメント)内容及び、実現手法を顧客に対して説明する必要があります。成果物としては、下記情報は必須と考えます。
・目的に対する実現手段と実現可能性
・作業手順を分解し、アクションアイテムレベルで落とし込んだクリティカルパスと期間
・詳細なもれのない見積予算

2009年10月9日金曜日

教育と武道

中学校で武道(合気道、柔道、剣道)などが義務化されます。
大きく社会が変化するに従い、これまでの学生とは変わった学生が現れます。本来のDNA事態は、大きく変わることがない訳ですから、結局は、環境の変化が大きな問題と思われます。
中学校に武道を入れるということは、非常に良いことだと思います。私も実は、小さい頃から武道やボクシングなどをやってきました。3年前まで大阪でいる際には、日本拳法の指導員をしておりました。その体験を通じて感じることは、武道は、相手の痛みを知ることができるということです。

日本拳法は、実践格闘技といわれます。自衛隊でも採用されています。剛の拳です。防具を付け合って、殴って蹴って投げて関節、倒れた相手に殴る蹴るがあるの格闘技です。だからこそ相手の痛みを知ることができる。相手の痛みを体で分かる事ができる人間になると思っています。
















大阪の某高級住宅街の中にある日本拳法道場です。日本の核家族化が進み、どんどん過保護そして、塾通いがあります。大きな環境の変化です。その中で道場の果たす役割は大きい。

子供たちは痛みを知り、また、大人もあえて子供が喧嘩してもおこらない。但し、危ないとかやりすぎといった場合には、喧嘩両成敗します。そして子供は覚えていく。コミュニケーションの基本です。当然子供の中で、体力格差がある。ただ、喧嘩の強い子供は、弱い子供に喧嘩を売らないという暗黙のルールを勉強していくのです。



















私は、将来、自分で、道場を持ち、武道の精神を教えたいと思っています。

世界大学ランキングの評価項目に関するアンケート

世界大学ランキングの評価②

上院議員の評価、経営者の評価が50%ということで少しEXCELで、定量評価とのランキング差分を確認しましたが殆ど差がありませんでした。

というわけで、データをそのまま信頼しどういった評価が重要視されているのかを考えます。定量データのみにフォーカスを当てた場合、下記の割合となります。

[定量データの割合]









1は、研究、2は、教育、3は、国際化をそれぞれ定量的な基準で測定されているようです。
大学の本来の目的は、研究及び、教育です。

[日本の大学が持つ弱点]
東京大学が22位、京都大学が24位。日本は何が弱いのか・・・
明らかに、教育の国際交流だと思います。。東大・京大などは、研究・教育レベルだけを見れば、世界トップクラスなのですが、問題は国際交流。国際的なコミュニケーションは、私も必要だと実感しますし、日本の課題だと思います。










[世界200大学のうちランクが急激に上がった10大学]

なんと日本が2大学含まれています。私立大学の慶応大学と、教育の筑波大学です。他の国を見ると、ノルウェイ・スエーデンの北欧諸国が上昇率トップ3を占めており、また、発展途上のアジア諸国が急速に教育に力を入れていることが見て取れます。その中で、日本も努力している大学があると理解できます。教育が将来の国際競争力を生み出します。













[おすぎの所感]
アジア諸国のリーダーとして、技術立国として大学における研究・教育水準をさらに引き上げとともに、国際交流を進める国家施策が必要と感じました。国立大学では、第二期の中期目標が始まり、大学評価と共に注目していきたいと思います。


世界大学ランキングの評価①

英国のTimes Higher Educationから世界大学ランキングが発表されています。



■asahi.com(朝日新聞)からの引用
http://www.asahi.com/national/update/1009/TKY200910080579.html


■Times Higher Educationからの引用


こういったランキングが出されると、東大が何位だとか、京大が何位だとか、上位100大学に何大学入っただとかといった議論がされます。今回の日本のマスメディアからは、日本の大学は頑張っているといったような記事が多く見受けられます。

さて、今回、話題にしたいのは、世界ランキングがどのように評価されているのかという点です。
Times Higher EducationのHPでは、これらのランキングが公開されており一度、目を通していただけると良いかと思います。

下記が各項目の重付けです。これらの評価を定量的評価と定性的評価に分類すると面白いことが分かります。

最初に、全体の40%の重みである「Academic Peer Review」。
これは、英国の上院議員の大学に対する評価です。何で議員が関係あるのか。。
不思議に思います。

次に、全体の10%にあたる経営者(日本では理事長)調査です。この2項目で、なんと全体の50%にあたります。











2009年10月8日木曜日

2009年10月7日水曜日

情報に振り回されない②-パレートの法則

 情報に振り回されない①では、制約条件として時間を定義しました。人間らしく生きるための制約条件です。
次に、式(1)のActoinに大きな変更を与える情報は何かということが、結果であるActionに変化を及ぼします。この変化率こそがパフォーマンスになるかと考えています。Actionに影響を及ぼすFに有益な情報こそが、本当に必要な情報です。


 本当に必要な情報。それは、自分自身のミッション、所属する組織によって変化はあります。それぞれの目的に影響を及ぼす情報(=Information)。この情報は、パレートの法則が比較的適応されるのではないかと考えております。パレートの法則とは対数の法則です。指数関数(Y=A^X)つまり、べき乗関数の逆関数です。統計的な事象によく現れてくる現象です。


 独立変数である変数に対して、目的に繋がるActionは、パレートの法則が成り立つのではと考えています。よく、20%の顧客が80%の売上げを上げているとかいいます。これは、対数関数に則った法則なのです。情報取得と目的にも同様の関係が成り立つと経験則で感じます。つまり、80%の目的達成に必要な情報は20%ではないかと考えています。


 時間という制約条件がついた場合、有効な情報/時間、つまり、単位あたりの有効な情報の取得。意思決定に大きな影響を及ぼす情報の取得が重要です。今どんな情報が必要なのか、必要な情報を取得することに全力を尽くす。これが効率化を生み、時間という制約条件の中で、人間らしく生きる条件だと考えています。必要な情報は何なのかを良く考える事は、自分の生活を有意義にする上で大切なことだと思います。


杉本

2009年10月6日火曜日

情報に振り回されない①-制約条件:時間

 インターネットや携帯電話、iPotなどお手軽な情報機器が販売され情報の取得が容易になっています。私は情報に振り回された経験があります。情報とは、人間が分析し、判断し、意思決定行い、その成果として何らかの活動を扱うために必要だと考えています。目的と手段を間違え情報取得に翻弄されれるという事を私は経験しました。これが動機で、情報をいかにコントロールすべきなのかという事を考えています。

下記のような関係式で表せるのではないかと考えています。
Action = Function ( Infomation )・・・(式1)

1.Action:行動・・・従属変数
2.Information:情報・・・独立変数
3.Function():人間・・・関数

私が情報に振り回されたとは、情報取得のために寝る間も惜しんで、1日1時間の睡眠時間で情報を取得しようとし、体を壊してしまった経験があります。そのため、人間らしく生きるためには、制約条件を持つ必要があるかと考えています。

[制約条件]
時間:限られた時間内で情報収集を行う。

小学校の運動会

近所の小学校の運動会を見学にいってきました。
30年前、私の小学校時代とは、子供を取り巻くIT環境は大きく変わりましたが、運動会の風景は変わりませんでした。教育は、知識だけでなく、体育も非常に重要だと感じます。体力があり知識がつき、その上での道徳という教育が必要だとなんとなく感じた次第です。


ゴミひろい

ごみひろいのボランティア in 名古屋です。TV局の取材もありました。

2009年10月5日月曜日

ほくとの店構え

ほくとの店構えです。


ほくとランチメニュー③

これは絶品。サーモンスモークにクリームソース


ほくとランチメニュー②

ほくとの500円ランチメニューです。生姜焼き。濃すぎず、生姜のが強すぎず。最高の一品です。
また、サトイモの煮付けが美味しい。


ほくとランチメニュー①

ほくとのランチは、なんと500円っ!500円でこの内容・・・びっくりです。



お勧め喫茶店・居酒屋「ほくと」

名古屋駅から少しあるきますが、ここのランチメニューが最高です。今後、ランチメニューをご紹介してきます。


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ココ・シャネル

 嫁孝行のため、映画を見に行ってきましたなかなか面白い映画だったとおもいます。嫁ありがとう。これは、女性そして、シャネラーには、見ていただきたい映画だと思います。Cock-a-doodledooを略してCocoなんですね。シャネルは。社会が大きな変化を迎えようとしている現代女性に、ココ・シャネルの本質を見た生き方を示してくれていると思います。

 映画では、映像として、ほとんど表現されていませんが、彼女のモチベーションは、愛しすぎたお母さん。すごく愛してたんです。シャネルは、お母さんのことを。貧乏だったシャネル。貧乏で浮気者のお父さんを愛して愛して愛しすぎて、待ちすぎたお母さん。お母さんは待ち切れず自殺した。そのお母さんのことを本当に、愛していたココ・シャネル。これが彼女の原点である気がします。20世紀当初のフランス時代(ドイツのビスマルクのいた時代だと思います。)「家柄」により女性の運命が決まっていた時代。その象徴が服装にある。優雅で、セクシーで派手なドレス。当時の経済成長が上向きにあったフランス時代、そして、下級階層の服の仕立屋であった彼女にあった、この時代に新しい生き方を見出すということは、簡単なことでなかったと思います。そこには、愛しているお母さんへのアンチテーゼとしての、彼女のモチベーションがありました。捨てたものは多かったと思いますが、得たものは本当に大きかった。新しい女性の生き方を作った「ココ」の人生。フランス映画は深いです。「貧困」、「制度としての結婚」、「恋愛」、「自由と自立」、「女性」をテーマにした壮絶な生き方。本質は、「お母さんへの愛」を伝えたかったのかな。わからないですが。

シャネルがなぜ最近亡くなったのか。理由があるような気がします。今必要な事を訴えかけられているような。変化の時代本質を見据えどう生きるのか。自分が変えたココ。意味がある気がします。
ココ・シャネルの芸能界を考えていたココが、なぜ、ファッション世界なのか。女性の行動=服装。そして、ココがこだわっていたものそれは、シンプルで清楚な女性像だったと理解します。「古い価値観にとらわれない女性像」というシャネルのポリシーは、彼女自身の生き方そのものだと理解しました。

シャネルを持っている人には、ぜひ知ってもらいたい。彼女のメッセージを。ポリシーを。

コンサルタントの役割

コンサルタントについていつも疑問に思っていました。

前職は、主に製造業・商社の中堅企業に対する営業をやっていました。コンサルタントについて感じる事、それは、コンサルタント=「責任を負わない人」、もしくは、コンサルタント=「偉そうにする人」です。

現在、自治体系で営業をやっているのですが、この認識はどこにいっても同じでした。いろいろなエクスキューズをして、結局、責任を負わない事。これが、私のコンサルタントに対する現状認識です。一番大変なのは、責任を負って仕事をしている人。この責任を負っている人に迷惑をかけるのがコンサルタントという感じかなと。

もちろん、本当のコンサルタントも多くいます。本当のコンサルタントを何人もしっています。しかし、私の認識が間違っているかもしれませんが、エセコンサルタント多いんじゃないかなーって感じる今日この頃です。要は、責任をどこまで追って仕事をしているのか。イコール、業務範囲にかかわります。最終工程まで考えてやっているかどうか。最終=お客様の運用成果です。私は、責任をもって、最後まで、営業という立場で付き合っていきたいとおもっています。お客様が困っていたらどんなことでも、助けてあげたい。人が困っている時には、助けてあげるということを幼稚園の時に、園長先生から教えてもらいました。プロテスタント系の幼稚園で。絵にかいたもち、資料だけ作る。運用を考えない。これらは、本当のコンサルタントではない。コンサルタントとは、相談を受けて助言をするという意味です。が、私は、責任をもって実現するという言葉がさらに必要になると思っています。本当に相手から相談が入ればそれに応えてあげる。実現するまで責任を持って助けてあげる。そして、相手が考えている以上のものを与えてあげる。それが本当のコンサルタントの役目だと思っています。資料作ってる時間があるんだったら、お客さんともっと深い話が必要だと思っています。真剣にお客さんと話すことが大事だと思っています。そこで初めて、課題が見える。資料を作るのは、移動時間にアイデア帳にメモしておいて、そして、最後にパワーポイントに起こせばいい。最後に3日徹夜して200ページくらいの提案をまとめあげればよいとおもっています。重要なのは、実現可能性と限られた制約条件の中で、収めることです。
プロジェクトに必須要件は、GOAL・スケジュール・コストが最重要です。これをいかに、リスクを最小化し実現するか。提案は、いろんな話をして、いろんな本をよんで、ノートに書いといて、最後に、パワーポイントに起こせばいいと思っています。
事実を確認し、課題を整理し、対応のいろんな情報を集め議論し、そしてノートにまとめる。
アイデア対応策を考える事そして、そのためのネゴシエーションが重要であり提案書は、最後のまとめとして、論理一貫した資料を纏め整理として使えばよいと考えています。大事なことは、本当に御客様が何を実現したいのか。そして、外部環境・内部環境、顧客とは誰か、そしてその顧客に何を提供すべきか、ニーズ、課題、法律、会計、コストとも突き合わせ、真剣に深く深くお客様のことを考える。聴く。耳を傾け、その人の、過去・現在・未来つまり、目指すべき方向性を知り、組織としてのコンセンサスの取り方を知り、その本質が何であり、何で困っていて、どうしたいのか。それを相談してあげるのがコンサルタントの役目じゃないかとなんとなく感じる、ここ最近でした。

いろいろ悩みながら、まだまだ尻の青い若造、おすぎでした。

バランス・スコア・カードと大学経営

私は過去、民間企業で10年ほど営業していました。バランス・スコア・カード(以下、BSCと略します。)という話は、働き初めてすぐに聞いた覚えがあります。米国では、エンロンから始まる財務の不正や、日本では、西部や村上ファンドが紙上をにぎ合わせた時期だと思います。資本主義経済が発達し、利益最優先の資本主義経済が行き詰った中、企業のあり方という意味で、BSCが見直されたと認識しています。

利益最優先の基では、企業の目的は、利益であり、特に、米国では、株主重視という考え方が、一般化していました。
そのアンチテーゼとしてBSCという考え方が注目されてきたのではないかと認識しています。

「企業は誰のものか?」という議論が、活発になされたと記憶しています。
米国、日本では、企業の所有者は、株主であり、利益/資本を株主に配当あするのかが重要視されていました。
一方、ドイツを中心としたヨーロッパにおける、企業の存在意義として、顧客・政府・従業員・地域といったステークホルダーの関係性の中で存在するという考え方がありました。このような流れの中で、BSCという業績指標が注目されてきたのが、歴史的背景としてあるかと認識しています。

BSCの考え方は、あくまで社会的なステークスホルダーを含めた存在意義を重要視するという点です。
単に、株主重視という観点(=財務の観点)だけでなく、顧客・地域社会・従業員の視点を取り入れている点が、非営利団体においては、適合性が高いと思います。

BSCは、最終目標を財務の視点としながらも、これを顧客の視点・業務プロセスの視点・学習と成長の視点という順序で、因果関係をロジカルに分解していて、それぞれのKPI設定及び、KPI同士の因果関係を重要視しています。

学校法人は、非営利団体なので、利益追求が目的ではありません。政府が管轄する規制産業としてこれまで運営されてきました。基本的には、教育/コストや、研究/コストがコストパフォーマンスの指標とされます。しかし、定員充足率が100%に近づいている現状、大学が市場化し、文部科学省の考え方も市場化に傾き、これらの指標(教育/コスト・研究/コストがコストパフォーマンス)と、入学者数との因果関係がますます重要になってきます。

繰り返しになりますが、学校経営は、存続を前提とし、教育及び研究というパフォーマンスを最大限、向上させていくというのが使命だと思いますが、これはあくまで財政状況が健全である前提です。

BSCの根本は、財務の視点を最終目的とし、段階的に、顧客の視点・業務プロセスの視点・学習教育という観点で、ロジカル・ツリーに分解していったものであり、さらにその因果関係を数値で示したものであると考えています。

例えば、下記のようなイメージです。

(財務の視点) ー(学生・保護者の視点)ー(業務プロセスお視点)       ー(教育・成長の視点)
収入の増加   ー  就職率UPー    ー地元企業との協力なコネクション   ー地元企業とのコネクションの構築

大学の経営戦略という意味では、財務の視点に立脚しながらも、入学者数を増加に直結する、教育・研究が重要視されるかと思います。このような教育改善・研究改善を行ったので、入学者が増加したということを把握することがますます重要です。
ただし、財務状況に及ぼす、教育・研究活動がどの程度なのかという数値は、あくあまで仮説-検証プロセスが重要になってきます。仮説立案・検証プロセスにより、より精度の高いビジネスモデルを把握していくことが、今後、学校経営における重要になってくるかと考えています。

理事層を含む意思決定者がいかに、財務を基盤とした、精度の高い戦略を作成し、それに対してのPDCAサイクルを通じたマネジメントを行って行くことができるかが、そして早期に(できればリアルタイム)、これらの指標及び因果関係を把握し、早いサイクルでマネジメント(PDCAサイクルをまわす事)する事が、成功の鍵かと考えています。

いろいろと変な方向に話が飛んでしまいましたが、BSCでは、大学におけるマネジメントサイクルをサポートするシステムかと考えています。

私立大学の収益構造に与える外部環境の変化

少子化による全入時代到来とか、大学の破綻とかいう話を耳にするようになりました。学校環境を取巻く環境が大きく変遷していると考えています。
実際にどの外部環境の変化が、大学経営に影響しているのか気になり、GW中に少し調査し、私になりに分析していました。

■テーマ:外部環境の変化が、中堅私立大学に与える収益への影響

■仮説

*1.学校経営における収益構造

①納付金(いわいる授業料です):70%
②私学助成などの補助金:10%
③その他(資産運用による収益、事業収入、雑収入、寄付金ect):20%

*2.現在の収益構造に与える、外部環境の変化

①への影響→入学者数減  少子化による入学者数減に加え、規制緩和により大学数が増加。「株式会社 大学」のように構造改革特区のように認められています。

②への影響→私学振興助成法というのがあり、文部科学省から補助金が出されますが、まず、骨太の方針により、国立大学法人への運営交付金や、私学振興助成の補助金は、毎年1%程度カットされています。 さらに、この補助金は、一般補助(主に、学生の教育のため)と、特別補助(主に、研究や社会貢献的なもの)があるのですが、文部科学省は、特別補助の比率を高めています。 現在の特別補助の割合は、1/3だったかと思いますが、これが増える傾向です。

これが何を意味するかなんですが、一般補助は、主に、専任教員数・学生数(定員数)が主要な因数となっていて、この因数に対して、定員充足率などをキードライバーとする一定の割合を乗ずる事で一般補助額が決定されます。一方、特別補助は、文部科学省が設定した、採択事業などへ応募していかなくてはならず、取りに行かないともらえない補助金になります。 結果、強い大学は、より強く、弱い大学はより 弱くなるような補助金の配分になってくると考えられます。

③への影響→この中の配分として大きいのが、資産運用による利益です。ここは、サブプライムからの不況により、利益が出にくくなっています。また、逆に、利益どころか、新聞紙面を、にぎ合 わせた大学による金融派生商品により大きな損失を出している大学もあります。

■一般的な中堅私立大学の「収益」に与える外部環境の要因:「定員充足率」
大きな要素は、下記の*1にあるように、一般中堅私大における、学校経営の収益構造は、7割程度が、学生生徒等納付金収入に支えられています。
納付金=入学者数×授業料です。また、入学者数=定員×定員充足率と分解可能です。

平成元年以降右肩下がりとなっており、文部科学省のH19年度の調査では、平成元年には、130%あったこの数値が、H19時点で108%になっており、大学全入時代目前である事を示しています。 また、定員充足率における100%未満の学校数の割合を見ることで、大学競争の激化を認識できます。

■「定員充足率」にみる大学間競争
H19年時点では、約40%が定員割れ状態を起こしています。 また、行政も大学間競争を後押ししており、これは、*2にあるように、補助金の配分により見て取る事ができます。
一般補助は、元々、定員充足率が一つのキードライバーとなるのですが、定員充足率の減少により、一般補助も少なくなると共に、申請による特別補助の割合を増加させる事により、大学間競争を推進されます。研究・社会貢献の強い大学により、傾斜配分されるようになります。

■学校法人における収益モデルの仮説

現在の大学経営における計上敵な収益モデルは、主の定員充足率を独立変数とした、一次関数で示されると考えられる。
 Y=A*B*X+B*C*X+α+β+γ・・・(1)

○従属変数 Y=帰属収益
○独立変数 X=定員充足率
○定数
・A=授業料:特定大学の既存モデルを前提とした場合、定数と考えられる。
・B=定員:文部科学省からの規制もあり、また、既存モデルを前提とした場合、定数と考えられる。
・C=私学助成金の学生数依存分。H20年度では、充足率100%で、26千円/学生 Z=教員数
・α:特別補助。定員充足率が、50%となった場合には、特別補助も出ないので影響があるが、ここでは、一般中堅私大における収益構造を考えるためここでは考慮しない。
・β:その他収益(資産運用益、事業収入益、雑益など) γ:一般補助の教職員依存分
 ○関数
 ・f:一般補助。但し、学生数/教員数、教育研究費支出/学生納付金収入にも依存します。

■変化率 式(1)を微分した場合、A*B+C*B →(A+C)*B

■シミュレーション:10%減少した場合:1,026,000,000円
A=1,000,000円
B=10,000人
C=26,000円

■結論

平成9年から平成19年の間で、定員充足率が34.1%減少(一次関数的にではない)している。 今後も定員充足率については、その動向を見守る必要があるが、少なくとも、数年以内に定員充足率が10%減少するのであれば、上記のシュミレーションでみたように、10億円程度の収入減を余儀なくされる。

この金額は、キャッシュフローにも直結しており、そのまま、「教務活動におけるキャッシュフローの減」に直結する。大学の破綻とは、資金繰りが立ち行かなくなった場合に破綻する。 上記、シミュレーションで見たように、1万人規模の大学の場合、毎年発生する10億円のキャッシュフロー減があれば、運用可能な資産で、何年まかなえるか。

資産比率の大きな大学においては、早期な課題であると考えられる。
帰属収益の増加のビジネスモデルを構築するのか、支出減に応じた支出構造にビジネスモデルを構築するのは、大学の個性(強みや弱み)やアドミッションポリシーにも依存すると思うが何れにしても、財務戦略に立脚した、大学経営戦略及び、業務プロセスの変革急務と考えられます。

 これまで、規制産業による参入障壁・入学者数の増加により大学経営は、右肩上がりの護送船団方式でした。そのため学校法人においては、変革の経験がありません。
 外部環境は、大きく変化しています。これまでのビジネスモデルの延長戦上ではなく、スクラップアンドビルド方式のゼロから見直す時期に来ているかと考えております。「財務戦略に立脚した大学経営戦略」と「業務プロセスの変革」が早急に必要かと考えます。