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名古屋市中村区在住。情報・通信関連企業に現在勤める。初等・中等教育機関様、高等教育機関様に対して営業させていただいております。将来を担う全世界の学生にIT技術を用いた環境を提供したいと思います。世界における子供たちの機会均等を実現したいと考えています。 合わせて名古屋市中村区情報を発信していきたいと思います。

世界の自然-Real Nature

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自然を眺める時間も必要ですねっ^^v

2009年10月5日月曜日

バランス・スコア・カードと大学経営

私は過去、民間企業で10年ほど営業していました。バランス・スコア・カード(以下、BSCと略します。)という話は、働き初めてすぐに聞いた覚えがあります。米国では、エンロンから始まる財務の不正や、日本では、西部や村上ファンドが紙上をにぎ合わせた時期だと思います。資本主義経済が発達し、利益最優先の資本主義経済が行き詰った中、企業のあり方という意味で、BSCが見直されたと認識しています。

利益最優先の基では、企業の目的は、利益であり、特に、米国では、株主重視という考え方が、一般化していました。
そのアンチテーゼとしてBSCという考え方が注目されてきたのではないかと認識しています。

「企業は誰のものか?」という議論が、活発になされたと記憶しています。
米国、日本では、企業の所有者は、株主であり、利益/資本を株主に配当あするのかが重要視されていました。
一方、ドイツを中心としたヨーロッパにおける、企業の存在意義として、顧客・政府・従業員・地域といったステークホルダーの関係性の中で存在するという考え方がありました。このような流れの中で、BSCという業績指標が注目されてきたのが、歴史的背景としてあるかと認識しています。

BSCの考え方は、あくまで社会的なステークスホルダーを含めた存在意義を重要視するという点です。
単に、株主重視という観点(=財務の観点)だけでなく、顧客・地域社会・従業員の視点を取り入れている点が、非営利団体においては、適合性が高いと思います。

BSCは、最終目標を財務の視点としながらも、これを顧客の視点・業務プロセスの視点・学習と成長の視点という順序で、因果関係をロジカルに分解していて、それぞれのKPI設定及び、KPI同士の因果関係を重要視しています。

学校法人は、非営利団体なので、利益追求が目的ではありません。政府が管轄する規制産業としてこれまで運営されてきました。基本的には、教育/コストや、研究/コストがコストパフォーマンスの指標とされます。しかし、定員充足率が100%に近づいている現状、大学が市場化し、文部科学省の考え方も市場化に傾き、これらの指標(教育/コスト・研究/コストがコストパフォーマンス)と、入学者数との因果関係がますます重要になってきます。

繰り返しになりますが、学校経営は、存続を前提とし、教育及び研究というパフォーマンスを最大限、向上させていくというのが使命だと思いますが、これはあくまで財政状況が健全である前提です。

BSCの根本は、財務の視点を最終目的とし、段階的に、顧客の視点・業務プロセスの視点・学習教育という観点で、ロジカル・ツリーに分解していったものであり、さらにその因果関係を数値で示したものであると考えています。

例えば、下記のようなイメージです。

(財務の視点) ー(学生・保護者の視点)ー(業務プロセスお視点)       ー(教育・成長の視点)
収入の増加   ー  就職率UPー    ー地元企業との協力なコネクション   ー地元企業とのコネクションの構築

大学の経営戦略という意味では、財務の視点に立脚しながらも、入学者数を増加に直結する、教育・研究が重要視されるかと思います。このような教育改善・研究改善を行ったので、入学者が増加したということを把握することがますます重要です。
ただし、財務状況に及ぼす、教育・研究活動がどの程度なのかという数値は、あくあまで仮説-検証プロセスが重要になってきます。仮説立案・検証プロセスにより、より精度の高いビジネスモデルを把握していくことが、今後、学校経営における重要になってくるかと考えています。

理事層を含む意思決定者がいかに、財務を基盤とした、精度の高い戦略を作成し、それに対してのPDCAサイクルを通じたマネジメントを行って行くことができるかが、そして早期に(できればリアルタイム)、これらの指標及び因果関係を把握し、早いサイクルでマネジメント(PDCAサイクルをまわす事)する事が、成功の鍵かと考えています。

いろいろと変な方向に話が飛んでしまいましたが、BSCでは、大学におけるマネジメントサイクルをサポートするシステムかと考えています。

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